壬生医院

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泌尿器科

Urology

代表的な疾患

膀胱炎

膀胱炎は、主に大腸からの細菌が膀胱内に侵入し、増殖して炎症を起こす細菌感染症です。急性膀胱炎は女性に多くみられ、急激に発症します。

排尿時痛、残尿感、頻尿、尿混濁、血尿などの特徴的な症状が現れ、下腹部の不快感も伴います。急性膀胱炎だけでは発熱はみられません。治療としては、経口抗菌薬を3日間ほど内服します。内服を開始して1日程度で、症状は劇的に改善します。

再発予防には、十分な水分摂取と排尿を我慢しないことが有効とされています。繰り返し再発する場合は、泌尿器科を受診することをおすすめします。

過活動膀胱

過活動膀胱は、膀胱が過敏になり、自分の意に反して収縮してしまう病気です。トイレが近い(頻尿)、急に我慢できない強い尿意をもよおし漏れそうになる(尿意切迫感)、我慢できずに漏れてしまう(切迫性尿失禁)などの症状があります。

この病気は非常に多く、40歳以上の約12%がかかっていると推定され、50歳以上の女性では8人に1人となり、多くの方に尿漏れがみられます。頻尿や尿失禁に悩んでいるのに、年齢のせいだからとあきらめている人や、恥ずかしくて誰にも相談できずに我慢している人はたくさんいます。

治療法はありますので、まず受診して相談してください。

前立腺肥大症

前立腺肥大症は、男性ホルモンの影響により加齢とともに肥大した前立腺が尿道を圧迫し、おしっこが出にくいなどの症状が現れる病気です。

50歳以上の男性の5人に1人が前立腺肥大症といわれていますが、場合によっては治療せずに経過観察でもよい病気です。自分のどのような症状をどの程度よくしていきたいか、医師と相談して治療法を決めておくことが大切です。

早い時期に適切な治療を受ければ症状の悪化を抑えることができるので、「夜間トイレに行く回数が増えた」「おしっこを我慢できない」「おしっこの切れが悪い」「残尿感がある」などの症状を感じている人は、まず受診して相談してください。

前立腺炎

前立腺炎は、尿道から大腸菌などの細菌が前立腺に侵入するためにおこる炎症で、下腹部に鈍い痛みや不快感が現れます。

前立腺がんなどとは違って命に関わる病気ではありませんが、慢性的で治りにくいことが特徴であるため、しっかりと治療を行っていくことが大切です。高熱とともに前立腺が大きく腫れて排尿困難、残尿感、頻尿、排尿時痛などの症状がある場合は、受診し診察を受けることをお勧めします。

前立腺がん

前立腺がんは、前立腺の細胞が正常な細胞増殖機能を失い、無秩序に自己増殖することにより発生します。

早期の前立腺がんには自覚症状がほとんどなく、がんが進行してきてはじめて、尿が出にくい、排尿の回数が多い、排尿時に痛みを伴う、尿や精液に血が混じるなどの症状が現れるようになります。そこから進行すると、がんが臀部と腰の骨を中心とした体内の他の場所に転移してしまいます。骨に転移した場合には、骨痛が現れる場合があります。

前立腺がんは進行が遅いため、早期発見できれば治る可能性が高いがんです。そのため、前立腺がんになりやすい50歳以上の男性は、1年に1度前立腺がんの検査を受けることが推奨されています。

膀胱がん

膀胱がんは、膀胱の粘膜ががん化することによって引き起こされる病気で、比較的早期から症状が出やすいのが特徴です。

血尿が最も多い症状で、痛みを伴わない場合が多いですが、排尿時痛や頻尿など膀胱炎症状がある場合もあります。進行すると背部痛がみられることがありますが、これは、がんが広がることで尿道口が閉塞されて尿の流れが妨げられ、尿管や腎盂が拡張するため、水腎症という別の病気を発症することにより起こります。

罹患率としては、60歳以上の男性に発生率が高く、危険要因として喫煙が明らかになっています。早期の膀胱がんは、多くの場合治癒が期待できます。症状が続くときには早めに受診することが膀胱がんの早期発見につながります。

尿路結石

尿路結石とは、尿の通り道である「尿路」と呼ばれる腎臓から尿道までの間にできる結石のことをいいます。

小さい結石は排尿時に自然に体外に出ていくのですが、大きな結石は尿路の狭い部分に詰まってしまい、尿管などを刺激した場合、疝痛発作といわれる七転八倒するほどの激しい痛みや血尿を発症することがあります。激しい腰背部痛・側腹部痛・下腹部痛の他に、吐き気や嘔吐を伴う場合もあります。

しかし、結石が腎臓に停滞している場合には痛みを生じないケースがあり、その場合は健康診断を受けた際にたまたま発見されることが多いようです。痛みがないとはいえ、尿路結石が体内に長く停滞すると、腎盂腎炎などの尿路感染症にかかったり、腎機能に障害をきたしたりする可能性があるので、自己判断で放置することは危険です。

尿路結石は、成人男性の7人に1人がかかるといわれており、40~50代の男性に多い病気です。再発率も非常に高いので、定期検診をこまめにして、罹患・再発を防ぎましょう。

ED(インポテンツ)

性交渉をするための十分な勃起が得られない場合や、勃起を維持できないために性交ができない状態をいいます。

EDは年齢を重ねるごとに誰もがなりうる症状で、成人男性の4人に1人、50代以上の男性では2人に1人もの人がEDを有すると言われています。そこには、糖尿病などの基礎疾患が関与しているケースが少なくありません。(健康な人と比べ、糖尿病の男性がEDを起こす確率は2~3倍高くなると言われています。)

前立腺疾患罹患後のEDも増えています。また近年は若年者の間にもストレスなどの精神的な原因からEDに悩むようになる方が少なからず見受けられます。プライバシーを十分配慮して診療を行いますので、安心してご相談ください。